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宇宙でとろろ、時代は進歩した　大西飛行士食す　ナガイモ産地「意欲高まる」

北海道東部の十勝地域10JAが生産する「十勝川西長いも」が、国際宇宙ステーション（ISS）で実食される動画が公開された。とろろなどに加工された宇宙日本食を味わったのは、日本時間10日未明に地球に帰還した宇宙飛行士の大西卓哉さん。動画では、大西さんが「宇宙でとろろをいただけるようになったのは時代の進歩」と話すなど、宇宙日本食を堪能する姿を閲覧できる。

十勝川西長いもを使った宇宙日本食を紹介する大西さん（画像提供＝JAXA／NASA）

動画は、ISS内の日本実験棟「きぼう」で撮影した。大西さんが「十勝川西長いも」を使ったとろろ、グラタン、肉巻き焼き、トマト煮込み、オムレツの5種類の宇宙日本食食を紹介。フリーズドライの宇宙日本食を水や湯で戻す作り方や、味を説明している。宇宙航空研究開発機構（JAXA）のホームページで公開された。

大西さんは動画で、5種類の宇宙日本食について「（地上で試食し）おいしいのは分かっている。宇宙で（食べると）どんな感じになるかがポイント」と話し、実食。とろろに好感を示した他、肉巻き焼きは「ナガイモがさっぱり感を出してくれている」と評した。

8月上旬には、大西さんの任務を引き継ぐ形で油井亀美也宇宙飛行士がISSに到着。「十勝川西長いも」を使った宇宙日本食はミルクセーキを加えた6種類が搭載され、約半年間滞在する油井さんにも提供される。

宇宙日本食は、JA帯広かわにしが発案し、フリーズドライ食品の極食（札幌市）が開発した。

JAの足助博郁組合長は「大西さんが宇宙で、おいしいと言ってもらえたことは産地としての冥利（みょうり）に尽きる。組合員の農畜産物の安全・安心への自覚、営農意欲も高まる」と話す。