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「配信で見られるのに2000円払う客」が続出…元フジテレビ社員が仕掛けたネトフリ史上最大級ヒット作品の正体
『超かぐや姫!』では、『竹取物語』という日本人の誰もが知る古典をベースにしながら、“奥ゆかしさ”からの程遠いかぐや姫はさまざまな魔改造が施されている。
舞台は近未来の日本。多忙な女子高生・酒寄彩葉(さかより・いろは)が、現代の「ゲーミング電柱」から現れた不思議な少女・かぐやと出会い、仮想空間「ツクヨミ」で音楽配信活動を通じて絆を深める物語だ。
女子高生に百合風味、VTuber・ライバー、ボカロ、メタバースという現代の日本ならではの概念をこれでもかと作品に盛り込み、底抜けに明るいサイバーパンクはまるで令和における超訳版『竹取物語』である。
まるで1980年代に東京の未来を描いた『AKIRA』の令和版の描きなおしのようにも感じられた。人口爆発・バブル期絶好調にあった日本で『AKIRA』は行き過ぎた都市社会へ警鐘を鳴らしていた。
『超かぐや姫!』は、高齢化・環境変動・国際情勢不安という過酷にみえる2020年代の現在地で、むしろデジタルとクリエイターエコノミーのもつカオス的な明るさで将来を照らす。
■根底にあるのは2ちゃんねる文化
『超かぐや姫!』の企画が進みはじめたのは2022年夏、ちょうど『ONE PIECE FILM RED』が大流行していたころだ。後に『超かぐや姫!』の監督となる山下清悟氏や企画スタッフ陣は、当時、Adoが熱唱したウタに魅了され、ボカロというコンセプトを入れようと決めたという。ただ、決してボカロ自体に詳しかったわけではない、と聞く。
ボカロなど、2022~25年の日本で新しいカルチャーが百花繚乱となった時代の根底には、ネット界の「古典」ともいうべき2ちゃんねるやニコ動や初音ミクがある。
『超かぐや姫!』の真骨頂は、物語としての古典とネット文化における古典を掛け合わせ、コロナ後のクリエイターワンダーランド的なサービス群で味付けをしたことにある。
制作を担当したのは、17ものスタジオを有する日本最大級のアニメグループ「ツインエンジン」だ。同社とNetflixの協働は今回が初めてではない。『雨を告げる漂流団地』(2022)や『好きでも嫌いなあまのじゃく』(2024)、どちらの作品もリリース後の約半年間で500万時間ほどの総視聴時間で、あくまでNetflix内での視聴ベースでは『超かぐや姫!』と実はさほど変わらない。
欧米のアニメ好きのWikipediaともいえるMy Anime Listでは『雨を告げる漂流団地』が8.4万人登録で、作品の評価となるScoreは7.32。『超かぐや姫!』は6.7万人登録の評価Score8.51となっている。
評価こそ上回りながら登録者ベースでは『雨を告げる漂流団地』のほうが多い。欧米からみれば『超かぐや姫!』は決して特別なものではなく、「ツインエンジン制作で一定の視聴を獲得している3作品の一つ」という評価にすぎない。
米国のGoogleトレンドをみると、MAPPA作の『LAZARUS ラザロ』(※)のほうが、『超かぐや姫!』の4倍ほどのボリュームがある。
(※ Netflix独占ではなく、通常のテレビアニメ的な放送・配信展開をした作品、2025年4~6月期において『炎炎ノ消防隊』や『WIND BREAKER』とともにトップ3で人気を博していたアニメオリジナルの作品である)
Netflixオリジナル内での比較でも、世界的ヒットとなった『範馬刃牙』の総視聴時間は1.6億。『超かぐや姫!』の視聴時間を1000万としても、10倍以上視聴されているのである。
つまり『超かぐや姫!』の大ブームは、あくまで日本(と台湾などの一部東アジア)のみの現象なのだ。なぜだろうか。
では東アジアでの飛び火をどう考えるべきだろうか。台湾のほかに韓国や、Googleトレンドなど各指標には表れないが中国でもWeibo・WeChat・小紅書などで『超時空輝耀姬!(超かぐや姫!)』の流行が確認されている。
東アジアではニコニコ動画やボカロが、日本から5~10年遅れての2010年代半ばに取り込まれていった。
例えば中国では苛烈な競争社会のなかで吐き出された人々が自らを揶揄してデャオスー(Diǎo sī)文化を作り上げた。いわゆる日本の2ちゃんねる、ニコ動的な文化であり、そこに乗っかり2010年代後半に多くの配信者が生まれていった。彼らは約10年遅れで日本的ネット配信文化を身につけ、それが『超かぐや姫!』がもつコンテクストを理解するだけのリテラシーにもなっている。
逆を言えば、まだ限定的な広がりはこの高度な“読み解き”が必要な『超かぐや姫!』に世界各国が追い付いていない、ということすらできる。
■他の作品にはない独特のプロモーション
日本での大成功の背景にはネット文化との重ね合わせに加えて、プロモーション・宣伝、そしてUGC(ユーザージェネレイテッドコンテンツ)がある。
通常は巨大作品が軒を連ねるNetflixでは、1作品ごとのプロモーションはリリースの1週間ほど前から大量に撃ち込まれるものがほとんどだった。一気に注目を集め、リリース後の2~3週間目にピークがきて、1カ月もすると次の作品に視線が移ってしまう。
だが『超かぐや姫!』は配信の約2カ月前ともなる11月上旬からX、YouTube、TikTokで、メインキャラクターのかぐや、いろは、やちよのMVが走り始め、上記の3メディアもそれぞれに合う形で使い分けをされていた。
途中から3DCGのお披露目と、ぬるぬる動く様子はまるで「にじさんじ」やホロライブのVTuberデビューのような進化も感じた。ネット世代に刺さる広告コンテンツ、導線設計が徹底されていると感じた。
きわめつけはコラボである。そもそも主題歌がボカロPの黎明を開いたRyo(Supercell)による名曲「ワールドイズマイン」(2009)をアップデートしたものであり、その後「歌ってみた」でAqu3raや40mPなど有名ボカロPの楽曲を歌い合わせ、それぞれ100~200万再生といった視聴数を獲得。
以下ソースで
欧米ではステマが法規制されてるからやろ




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