バンナム「ガンプラのランナー部を回収して人類を救い得る」

ロボットアニメ機動戦士ガンダムのプラモデルは通称「ガンプラ」と呼ばれ、子どもから大人まで根強い人気がある。
テレビ放映後の一九八〇（昭和五十五）年から販売され、これまでに約四千五百種類が生み出された。出荷累計は七億個以上になるという

▼生産と販売を担うバンダイナムコグループが「ガンプラリサイクルプロジェクト」と銘打ち、持続可能な社会を目指す取り組みを始めた。
組み立て部品を外した後に残る部分を回収する。生産で排出される廃プラスチックと合わせて処理し、新たな製品を作る。郡山市内の直営ゲームセンターにも回収専用の箱が設けられた

▼プロジェクトは、購入者と企業が一体となり、循環の理想を描く。持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）には「つくる責任、つかう責任」や「海の豊かさを守る」などが挙げられている。ガンプラがプラスチックごみの問題に向き合うきっかけになる

▼豊かな自然を維持し続けるために必要なことは何か。捨てるごみを減らしたり、再利用を考えてみるなど、身近な環境問題から問い直してみたい。一人一人が少しずつ、できることから始めてみる。ガンダムがきっと強い味方になる。