桜乱vs龍鳳
D1
龍鳳槍崎 躯纏 ペアに対して劣勢を極める桜乱Dペア
S3で閃乃がD2で本長寺、あしらぎペアが龍鳳の主力シングルス、ダブルスから接戦を制して勝利をもぎ取ったものの
桜乱入れ替え組のレギュラーは龍鳳のレギュラーに差を見せつけられる展開となっていた
同じ日本を二分する王者校で完全同格なはずの桜乱と龍鳳の間で何故こうも差が生まれるのか
その場一面を白一色で埋め尽くす桜乱の軍勢は同格とも思えない差の尽きようにどよめきもし閃乃と本長寺たちがいなければ桜乱はボロ負けだったのではという疑念さえよぎる
その際桜乱が勝ち全国優勝を果たしている、龍鳳にとってはリベンジマッチとなる展開だが現時点では桜乱が総力ではるかに劣る展開となる
それなのに何故去年は勝つことが出来たかと言うとそれは龍鳳独自の制度によるもの
龍鳳はレギュラーに必ず3年を二人以上加えないといけないというしきたりがある
これにより既に当時の3年より実力で上回っていた現レギュラー陣も控えに回らざるおえなくなりかつ肝心の霞が怪我で不参加であったため龍鳳はスタメンとは言い難いメンバーだった、つまり龍鳳にとってはリベンジマッチというより今年ようやくフル参戦して挑むのことできるスタートであり桜乱と本当の決着をつけるべくここまで勝ち上がっていた、ちなおととしは龍鳳が全国優勝してる
その頃から龍鳳の陣営には桜乱は層が薄いと馬鹿にされていたり、互いのライバル意識が強くでていたが、実際に頂上決戦の結果が互角ではなかったことに愕然とする桜乱陣営
S2の入れ替え組もそして今戦っているD2の入れ替え組も桜乱の名を汚すまいと必死に戦っている、自分達が桜乱の落ち度だと自覚しているからだ
たとえ自分達が負けたとしても控えには芽吹がいる、S1の決戦に託すことが出来るそんな状況だからこそ芽吹に恥ずべき姿は見せまいと奮闘する二人を見て芽吹は切ない思いを感じていた
芽吹はこの最後の大会を通して大きな心代わりが起きようとしていた
それまでは部のことなどなんの思入れもなく自分のプロになるという道しか見えておらず自分さえ勝てればそれでいいと思っていた
それが個人競技であるテニスの本文であると、自覚していた芽吹だったが
部を背負うそしてそれを誇りに戦うということがプロフェッショナルにおいてどれだけ大事なことなのか、そして独りよがりで突っ張っていたのがただの自分の至らなさだったと自覚し、何者ものを遠ざけ常に孤高に生きてきた芽吹が心をつなぐその意味を深く理解しようしていた
ゲームカウント 2-5
追い詰められて後が無い桜乱Dペア
申し訳無さと情けなさの苦渋の表情でベンチに戻る、普段の芽吹なら大して興味もなさそうに情けないと冷たくはくだけ
そんな芽吹を知ってるからこそ桜乱ペアは芽吹が何を言う前にごめんと、、あやまる
だが芽吹は二人を責めず冷静に解説した
そして続けて、何故今開きが生まれてるか、それはあんたたちが弱いんじゃなくて全部あたしのせい、謝るのは私の方だと、芽吹はやさしくいう
思ってもない返事に顔を見合わせるDペア
芽吹がいう差が生まれる理由、それは芽吹そして霞、二人のキャプテンとしての体質の違いにあるという
桜乱も龍鳳もそれぞれ部長となる二人が総監督も兼任している
芽吹は単に弱いやつの下につくが嫌だったので当時いた桜乱の顧問監督を実力でおいだし実権を握った
霞もまたトップジュニアでプライドの高い部員で構成された龍鳳部員は学校の顧問では言う事を聞かないためこの世代のリーダーである霞を監督に置くことで部を円滑に進めていたからだ
芽吹のやり方は完全なる実力主義で、弱者は助けず追い出し奪い合いながらつよきものだけが勝ち残る、それは芽吹の思想ではなく桜乱テニス部自体の風紀であった、もともとその制度がしかれていた桜乱に、芽吹自体は部の事自体に興味がないため放任主義でその制度をそのままにやらせていたが、それは単に形式的に監督業務をやってるが部のために動くことなくどうでもいいからと言うだけじゃなく芽吹自身がその桜乱の思想には共感できる部分があったからだ、
かたや霞の方は霞の思想そのものが日本をテニス強国にすることであるため自分の練習の時間を割いても全体の指導に力を入れ部員全体の底上げを測っていた
競争激しくプライドのぶつかり合いである龍鳳であっても面倒見のいい霞を中心にあっとホームにまとまっている
組織系統がしっかりしているという点などで(芽吹もキャプテンとしての仕事が下手というわけではない、興味がないだけ
オーダーの組み合わせや組織的にチームを動かし練習の環境を作り上げるなど手腕自体はかなりのもの)
そこに芽吹は今更気づいたことに自分の愚かさを身にしめて感じていた
いや気付かなかったのではなく考えようもしてこなかったことに
部員が育たない、弱いことを本人に押し付けていたことを恥じて芽吹は部員一人一人と向き合おうとしていた
そう関東で猫宮に敗戦したあの日以降、着実に芽吹は変わっていったのである
だからこそ桜乱のレギュラーとして負けてもいいから誇りもって胸を張って最後まで戦いなさいS1は必ず自分がとる、それが自分なりのけじめだといい桜乱一丸となって戦うことを強調しふたりに発破かける
初めてもらう芽吹からのエールに否応でも士気が高まり力が湧いてきた二人は勇み足でコートに戻る
芽吹もまた二人の試合の結末を見届けること無く閃乃にアイコンタクトをおくりS1,霞との決戦に向けてアップにはいる
霞もまたその動きを察知して恭佳にコンタクトをおくりアップにむかう
桜乱のダブルスは息を吹き返したかのように奮戦し盛り返すも
やはり相手もトップクラス、この点差では勢いだけで覆す隙を与えてくれずD2は龍鳳がとり2校の決着はS1
芽吹vs霞 全日本ジュニアランク、No.1とNo.2、日本女子ジュニアの頂点をかけたキャプテン対決に絞られた
試合が始まると二人は序盤からハイレベルの応酬を繰り広げ一切の隙も許さない寸分の狂いのないハードなテニスが展開される
それぞれ高度なスキル、駆け引きを繰り出していくも二人のプレイスタイルは真逆そのもの
対極的なテニスでありながら二人はうまく自分のテニスを互い噛み合わせ始めている
その結果この試合の争点は早い段階で絞られ始める
いやこの二人の試合は幾度としてこうなり得る展開
芽吹の瞬間的な攻撃力には誰も勝るものなし一度勢いに乗せたら手が付けられないそのことを霞はよく知っている
少しでも判断を見やあまると一方的に追い込まれる、そのためギリギリのタッチで芽吹の攻撃をかわしながら自身の堅牢な配球を積み上げていく
芽吹も芽吹で霞に一度盤石なゲームメイクを築かれたら突き崩すには容易ではないことを悟っているためどちらがはやく互いのゲームを崩すのか読み合いながら焦る展開になっていた
だが盤面上苦しいのは芽吹のほうだった
芽吹の得意打点のことごとくを霞に潰され、芽吹が戦えるテリトリーがじわじわ奪われていく
霞のゲームメイクは確実に芽吹にふるいをかけそのメンタル、配球、そしてストロークすべての面において圧をかけていた
これが現日本女子ジュニアNo.1黎峰 霞のテニスである
だがここまで追い込まれてもそこからすかさず一瞬の隙をつきエースをぶちこんでいく芽吹も流石である
並外れたメンタリティー、勝負強さがないとこの土壇場のなかでここまで動けない
二人はそれぞれの展開を広げながら自身の必殺となるショットも放って会場をわかせていく
強烈な摩擦回転による片手バックハンド、霞が伝家の宝刀がついに抜く
芽吹も負けじとコートに嵐を巻き起こし誰もが見返るような美しい天を舞う必殺のショットでぶち抜く
芽吹のコースを大幅に潰しているにもかかわらず一つ見えない芽吹の打点が存在していたからである
芽吹のテニスはフェイク、フェイント、そして読み合いでのだまし、どこからでも飛び出すフットワークと常識が通用しないところに脅威がある
霞は感じ取っていた、その芽吹が隠している打点は堅牢にまで備え上げた城を突き抜け確実に自分の喉元に届き得ることを、それだけではない、芽吹はこの試合確実に調子が良いということ、今の芽吹なら、積み上げたゲームメイクさぇ無視して突破してくる瞬発力さえ発揮しえない、いかに芽吹に調子を与えないかも霞のメンタルを疲弊させる、ゆえに霞もまた焦っていた、芽吹を倒すにはゲームメイクで優位を取るだけで足らない確実に流れを取り寄せないといけない、この均衡を完全に傾ける必要があることを
攻めたいが攻めれない、霞にとってもじれったいポイントが続く
ここからは二人の心理戦に入る
芽吹確かにかくし持っていた
霞の首元まで届き得る爆発力のある打点を
だがそれを機能させるには今霞が実質的に支配している右方での競り合いを制さないといけないこと
そのためには実質的に賭けに出ないといけないリスキーな選択であり今の得点状況、そしてタイミングにおいても仕掛けるべきではないことは明白に分かっているものの、今仕掛けなければ後手に回り続けもう立て直す余地がないかもしれない
残りのゲーム数で芽吹のあたまのプランニングでは終局図が見えだしていた
この状況のままいけば、負ける、と
芽吹がそれまでその攻撃打点を機能させるためにあえて外す誘い込む打球で何度も霞を陣地からおびき出せないかと試すものの、流石は霞、微妙な違いの打球の入れ違いであっても本線と伏線をしっかり見分けていた
点を取り合うたびに劇しく声を出し合うチームメイトたち
芽吹は背から聞こえる声援に応えるように決起する
芽吹は覚悟を決め全身全霊をかけて霞が支配する右方、中央にかけての乱打戦にとびこんだ、、!
圧倒的盤面上不利、霞のコートカバーリングのケアは芽吹のカウンターさえ通さない
霞の容赦ない両手バックハンドの追撃が襲いかかる
霞は心のなかで心底ぞっとしていた
何故圧倒的アドバンテージをとっているこの状況下で芽吹はここまで打ち合えているのかと、、何故自分のテリトリー内にいて自分が打ち負けているのか、、と!
芽吹の強烈なエースが決まる!!
その瞬間会場は一瞬静まり返るも芽吹の声高らかにでるよし!とともに強く握りしめられたガッツポーズで会場には割れんばかりの歓声が巻き起こる
霞は息を粗くし片膝ついた状態から顔を見上げるとそこには凛としたただずまいでこちらを見下ろす芽吹がいた
その瞬間、霞は悟った
この試合は負ける、、いや負けた
この芽吹には勝てない、、
そう霞は心のなかで確信してしまった、それももう晴れやかに、悔いも後悔もない認めざる終えなかった
だが今の芽吹はそれさえものともしない
全ての計算が狂い
いま芽吹は会場全体を味方につけている、このコートの全てを支配し一体となりて遥かなる高みから見下ろしている
全ての面においてこの試合では完敗を認めしまった霞は少しうつむきき気味に
そう、まるで仕方ないと自分に言い聞かせるように自分のポジションに戻っていく
そんな虚ろな霞を救ったのは、ほかの誰でもない自分の背に広がる仲間たちの大声援だった
思わずキョッとんした顔で振り返る霞
恭佳たちレギュラーメンバーそして、3年、2年、1年そして駆けつけた応援団、王者校である龍鳳の荘厳たる軍勢が龍鳳の旗を掲げふり劣勢の空気を跳ね返すように声を張り上げていた
霞はまだ実感もわかぬままゲームポジションに入る
芽吹も霞も息もつかせぬ劇しいラリーの中二人の間だけはスローモーションで互いの呼吸を感じ取っていた
その時感じていた二人の気持ちは全く同じものであることが伝わり合う
瞬間、刹那二人のスローモーションのときが途切れるとともに目で追いきれぬほどの高速ラリーが弾ける
そして次をとったのは霞だった
霞も声を大きく張り上げる、背にかかる声援を巻き上げながら
霞は知らぬまに吹っ切れていた、いや何故吹っ切れたのだとか考える暇など無いことを教えられたからだ
自分を信じて戦う同志がいる、背にかかる龍鳳の旗印を優勝旗とともに掲げるまで諦めるわけがない
芽吹の後ろにもまた同じ期待をかける同志がいる
白一色で覆い尽くす桜乱の軍勢
紺一色で覆い尽くす龍鳳の軍勢
ふたつの旗が風になびき二人の試合を鼓舞し後押ししていた
霞は再びはきをとりもどした表情で芽吹を見据える
これはジュニアの決着ではない、それまでの3年間をかけた決着、この頂上決戦をふさわしいものにするため二人は全力で駆けた
展開は熾烈に熾烈を極める
どこまでも譲らぬ両者
終わりなど来ないかのごとくハイレンジのテニスをキープしたまま最終局面に差し掛かろうとしていた
だがその時はやってくる
芽吹が膝をついたのだ
心配そうに声を上げる仲間たち
この試合の結末を誰もが予期したとき
芽吹はまだ立ち上がる
霞は誰よりもそれを心配の眼差しでみていた
何故なら芽吹はこの後共にプロツアーに挑戦するライバルであると同時に今度は日本という同じ旗を背負い戦う仲間であるからだ
霞は動揺していた、続けていいものかと、だが芽吹はそれ以上にやる気に満ちていた、霞はそんな芽吹の態度が不思議でたまらなかった
その相手がいまただの部活動に全てをかけようとしている
霞は整理もつかないままコールに急かされるようにサーブをは放つ
芽吹は膝をついてなおすぐさまテニスのレベルを引き上げ立て直してくるいや先程まで以上の練度で切り替えしてくる
その姿に桜乱陣営の士気は最高潮に達する
ポイントをとりゆらりと揺らめくも心配させまいと気丈に立とうとする芽吹をみて
霞もまた覚悟する、それが芽吹が選んだ道であり覚悟なのだと
部のために全てを出し切るそれがお前のキャプテンとしての真の姿だったのだと実感させられた霞はもう迷いもなく
雛岸芽吹という一人のプレイヤーに敬意を称して共にこの先競い合えなくなろうともここが最初で最後の大勝負の意気で
魂砕け散ろうとも選手生命が終わろうとも最後まで付き合う覚悟で二人は最後の一滴までふりしぼる
タイブレークに差し掛かってもまだ続く激しき攻防
だが共にうちあう霞にだけは見えていた
だからこそ最後は渾身の一打で終わらせるこの人生、生涯未来永劫刻み込む試合の幕引きを
霞は声を張り上げてボールをスイートスポットでとらえる
コート外ぎりぎりに追い出されながらも
全身を限界までボールに手繰り寄せ打ち込むカウンターが芽吹の空白のオープンコートに叩き込まれる
ゲームセット 霞の勝利でこの白熱の試合は決着した
霞は、その場で倒れ込み、天を仰ぎやりきった自分を褒め称え、この試合の全ての精算をその肌で感じていた
霞のなかでまだ決勝は残ってる油断してはいけないというおもいは残していながらも感無量で芽吹を倒しこの全国を獲ったことを確信していた
芽吹もその場で座り込んだままだった
霞は疲労で震える脚を芽吹のもとまでたぐりよせる
霞「この試合に勝者はいない、結果など微々たることで変わっていた、、
だから真の勝者となるまでプロの世界で戦い続けようそれまで預けておくぞ我が最大の宿敵よ」
そういわれ芽吹は霞のむねのなかでふっと笑みだけこぼしてそのまま揺ら揺らと体をよろめかせながら桜乱陣営にもどっていく
桜乱陣営は静まり返っていた
敗戦のショックなのかそれとも部長に対する心配なのか、異様なまでの静けさだった
閃乃が目の前にくるのを確認すると力をなくしたのかりょう膝を地面におとして倒れようとする芽吹を閃乃は抱きしめなみだを浮かべながら芽吹につぶやく
もう頑張らなくていいんだよ、と
その瞬間なにかから開放されたかのように芽吹は閃乃の胸に体を預け目を閉じ深い眠りにはいっていく
閃乃はわかっていたのだ今まで芽吹が苛烈なまでに自分を追い込んでいたのはこの部を支えるためでもあったということを
興味ないそぶりをしながらも芽吹はずっとこのチームのために戦っていたことを
そして何よりも芽吹のこれまでの自分の張り続けるその生き様その苦しみを分かち合うように
閃乃は自分と同じくそんな不器用な今までの芽吹を労い桜乱最後の全国大会が終わったことを実感していた
見たところ白星のスタイルはコントロール性を重視している
本人のフィジカル的にもそれが妥当だろう
だがどうだ
彼女はクローズスタンスを多用してグリップも厚い
ストレートアームもどこかぎこちないダブルベントに変えてやるべきか
だがこの短い時間で多くの修正をしている猶予はあるか
元々名門クラブで教わっていたというからには初歩的なスタイルは仕込まれていると思っていたが、当時のコーチ陣に何かを狙いでもあるのか)
顧問「白星、そのスタンスだと打ちにくくないか?」
白星「えっでも、このほうが力が入るから、、いいかなって」
白星「ん、、、と私達、ほんとに初心者だったから
教えてくれる人はついてくれたんですけど
ほとんど自主練?みたいな感じで
クラブの練習メニューにそって頑張ってただけで、直接指導とかは、あんまり」
顧問「かーっ、、(これが関東スポーツプロジェクトの実態か、、)
白星、お前は球際のコントロールをする際身体の前後運動の運動能力がそもそも足りていない
打点にインパクトを合わせるユニットターンでは体重が乗り切らないんだ」
白星「、、、?」



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